FXのチャート分析・予測 迷走する米ドルと不透明なアメリカのファンダメンタルズ要素

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いっこうに米ドルが上昇しない状態が続いています。アメリカ大統領選挙の年は米ドル高になる傾向でしたが、今回は前例はまったく通用していません。アメリカ大統領選挙も来週に控え、1ドル100円割れも耳にすることが多くなってきました。はたして米ドルはこのまま下落トレンドを継続していくのでしょうか?今回のテクニカル分析は「一目均衡表」メインで分析・予測していきます。

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米ドル/円のテクニカル分析

完全に下値を試す動き

2020年10月29日14:40の時点で米ドル/円の為替レートは、1ドル104円40銭です。私の当初の予想では、この辺りの時期には1ドル112円くらいまでドル高になっているものだと思っていたので、完全に逆の動きになっています。

1ドル104円がサポートラインとして下落を抑えてくれてはいるものの、ここをブレイクされると一気に急落する危険性があります。リーマンショック以降は2011年から2012年にかけて1ドル70円台という時期も実際にありましたからね・・・恐ろしい。

ただし、ダウがここ数日、700ドルだの900ドルだの急落しているのに対して、日経平均株価はそこまで下落しているわけではないので、円高が強まっているというわけではなさそうです。

インジケーターとしては日足の一目均衡表が見事に市場心理を投影している感じです。雲が厚いわけではないのでブレイクしてもおかしくはないのですが、雲に入るとすぐに反発して下がるということがずっと続いています。1時間足のチャートだと雲をブレイクした時期もありましたが、あっという間にまた下落して雲がレジスタンスラインとなっています。

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当面は1ドル105円で反発する動き

この先の雲を見ていくと1ドル105円にずっとかかっています。オレンジのラインが転換線ですが、上から下に基準線をクロスした状態で、売りサインです。

ちなみに6月からはずっと雲の下を迷走しており、投資者心理が、チャートの節目として日足の一目均衡表をかなり参考にしていることがうかがえます。こうなると逆張りは難しいですね。どこまで下落するのかわからないので、なかなかドル買いを仕掛けにくい状態です。1ドル105円でショートポジションのエントリーが多そうですね。気持ちとしてはこんな下値で売りなんて入れたくないです。ひたすらドルの上昇を待つのみ。

何かしらの好材料があればいいのですが、ファンダメンタルズ要素は不安な部分しかなく、正直ドル高はまったく期待できません。というわけで、続いてファンダメンタルズ要素についてです。

米ドル/円のファンダメンタルズ分析

とにかくアメリカ大統領選挙の結果次第

もうここまでくると追加経済対策はアメリカ大統領選挙後になってくるのも仕方ないでしょう。まさかここまで持ち越されるとは思いませんでしたね。これが政治的な駆け引きというものなのでしょうか。共和党が歩み寄っているというニュースだけは毎日のように流れてはいるものの、暗礁に乗り上げまくっている状態で、もう期待するのはやめました。

一応、本日は第3四半期GDP速報値の発表がありますが、この状態だと動意薄でしょうね。ネガティブ要素になることはあっても、ポジティブ要素にはならないと思います。10月に入ってからの重要経済指標はそこそこ事前予想を上回ってドル買いに拍車をかけてもおかしくはないはずですが、それ以上にアメリカ大統領選挙が重くのしかかっています。もうこうなるとアメリカ大統領選挙の結果を待つしかないです。11月3日のボラティリティは凄いことなりそうなのでポジションを決済しておいた方がいいのでしょうが、もはやこうなると手遅れですね。

バイデン候補が大統領になった場合

問題は優勢のバイデン候補がこのままアメリカ大統領になった場合です。アメリカの株価が下落するということで市場は織り込み済みになってきていますが、はたして本当にそうなるのかどうか?



4年前のアメリカ大統領選挙を振り返ると、トランプ候補が勝利した場合、政治情勢が不安定になるのでドル売り円買いという事前予想でしたが、結果は逆でした。当選確定のタイミングこそ円高に傾きましたが、その後すぐにドル高の動きになっています。事前情報がそこまで当てにならないということを思い知らされた一日だったわけなので、今回もどうなるかわかりません。

バイデン候補が当選して、すぐに追加経済対策というわけにもいかないでしょう。かなり先送りになる可能性があります。トランプ大統領がすぐに白旗を上げるとも思えず、地政学的リスクが高まる危険性もあります。考えるとネガティブな要素ばかりしか思いつかない。

ひとつだけ言えることは、世論の予想のまったく逆になることも珍しくないということです。現状の米ドルのロングポジションは、9回裏ランナーなしの状態から逆転満塁ホームランを狙っているようなものですね。

まとめ

米ドルの上昇は1年待つ。現状としてはそういう結論です。その間に含み損に耐えられるのか、厳しいことになりそうですね。いったい11月はどんな月になるのでしょうか?今年最も注目すべき月であることは間違いありません。

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