2020年8月のFXはどうなる? ドル円急上昇中だが、1ドル108円まで値を戻すための鍵は何か?

FX【実践トレード編】
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7月末のFOMC(米連邦公開市場委員会)、パウエルFRB議長の声明で、アメリカ経済の景気悪化と大規模緩和維持が表明され、第2四半期GDP速報値も予想よりかはポジティブだったものの年率換算「マイナス32.9%」という結果で、ドル売りは加速し、ドル円は一時1ドル104円も割り込む寸前まで急落しました。夏は毎年ドル売り圧力が強まる時期ですが、8月のドル円はどう動くのでしょうか?ドル円のチャートを確認しながらお伝えしていきます。

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8月のドル円

8月スタートはドル買いで始まる

急速に加速していたドル売りですが、7月の月末ということもありポジション調整でドル買いが進んでいます。特に7月31日の20:00~22:00(日本時間)にかけては1ドル104円前半から、105円をブレイク、一気に106円手前まで上昇しました。ロンドンフィックス(仲値:夏は日本時間0:00)にかけてドル高になることは予想されており、想定内の動きです。

当日に発表になったEU圏の第2四半期GDPの結果もマイナス12.1%で、年率換算だと「マイナス40.3%」という記録的な下げ幅となり、ユーロが売られたこともドル買いに拍車をかけていますね。この辺りはブログ記事でもお伝えしてきたように予想範囲だったので、流れ的には思惑通りなのですが、ユーロが一時1ユーロ1.19ドルを突破しており、1.18ドルの時点で損切りしているためユーロドルでは現状は損失確定となっています。マイナス900pipsほどの損失です。ここの判断は難しかったところですが、1ユーロ1.20ドルまでブレイクする可能性もあったので仕方ないですね。

とうことで8月スタートはドル高に動き、一時は1ドル106円半ばまで上昇しています

8月3日のドル円時間足チャート

DMMFXチャート

月末の流れを受けてドル高に動いた8月スタートの8月3日午前でしたが、特にポジティブなニュースもなく、これ以上伸ばす要素もないので押し戻されています。11:43の時点では1ドル105.83円辺りまで下落。再び106円台を割り込みましたが、1ドル105円後半でのもみ合いになるかもしれません。次に飛び込んでくるトピックス次第でしょう。

8月1週目には「雇用統計の結果が発表されますので、この結果がFRBの金融政策にも大きな影響を及ぼすでしょう。気になるのは前回が11.1%だった失業率の予測が10.5%になっている点です。新規失業保険申請件数の推移を見ていると、なかなか厳しい数値になるのではないかと思います。非農業部門雇用者数が165万人増という予想ですが、この辺りを下回ってくる結果に注意が必要ですADP非農業部門雇用者数の予測も150万人となっており、8月5日のADPの指標によって早くも動きがありそうですね。感染が拡大している地域もありますし、ポジティブな結果をイメージするのは難しい状態です。ですから今週はまた大きく下落する可能性が高いですね。ただ、月末に大きくドルが伸ばしているのを見ているだけに、この為替レートでドルのショートポジションを保有するのも勇気のいるところかもしれません。FXトレーダーは様子見が多いのではないでしょうか。少なくとも下値で掴まされることのないようにだけはしたいですね。

ドル円は1ドル108円まで上昇できるのか?

ドル円の日足チャート


ドル円の時間足チャートだと、上向きで短期EMA(指数平滑移動平均線)が中期EMAを上抜けしていますので、ゴールデンクロスとなっていますが、日足だとまったくそのような状態ではないですね。過去を振り返っても「上昇トレンドになりそうでなれない」、「上昇トレンドが発生してもすぐに終わる」という感じですので、なかなか期待しにくいです。

目安はまずは「1ドル107円手前にあるレジスタンスラインを突破できるかどうかでしょう。サプライズがないとなかなかここまで到達しない状況です。近づいても大きく反発するのが今のドルの価値ですよね。戻り売りの圧力が強そうです。このあたりにはかなりのストップロスが置かれているはずです。ここをブレイクすれば一気に1ドル108円まではいくはず。ですから8月の大きなポイントは「1ドル107円に到達するほどのポジティブなニュースが入ってくるのかどうか」です。

月足チャートは保ち合いパターンで、これはこの後、上下のどちらかに大きく動くパターンです。もしも上昇トレンドになった場合、これはかなり強いものになる可能性があります。トレンド形成にはファンダメンタルズ要素が重要になってくるのは間違いないでしょう。

ユーロドルの時間足チャート

ドルの行方を予測するうえで、やはり気になるのは「ユーロ高のトレンドが今後どうなるのか?」ということです。EU圏、ユーロ圏のGDPの結果が低調だったこともあり、時間足では陰線がかなり目立つようになりました。明らかにドル売りユーロ買いの流れは収まりつつあります

ただし、トレンドが強くても一方的に上昇することはないので、一種の「ダマし」、フィボナッチリトレースメントによる戻り分の可能性もありますから、ここから一段上げて、1ユーロ1.20ドルブレイクということも考えられます。とはいえここまで上昇したユーロをさらに買うのはなかなか勇気のいる決断になりそうです。ドルが息を吹き返すのであれば、1ユーロ1.180ドルより上はショートしたいところです。ユーロが弱ぶむことがあれば、1ドル108円まで上昇する可能性も高まります。もう少し動き方を見たいところですね。

まとめ

・ドル円は1ドル105.80円のもみ合いから大きく動けば、トレンドに乗りたい
・ユーロドルの再び上昇基調も充分ありえるので注意
・ユーロドルは1ユーロ1.177ドルのもみ合い後の動きに注目
・条件がそろえば1ドル108円までの戻しも8月中にありえる

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